教育・研究体制

学生論文

HBP 4年 本多隆利さんが筆頭著者・責任著者(Corresponding Author)の論文”Artificial Induction of Associative Olfactory Memory by Optogenetic and Thermogenetic Activation of Olfactory Sensory Neurons and Octopaminergic Neurons in Drosophila Larvae”が Frontiers in Behavioral Neuroscience に掲載されました

写真1:本多隆利さんが 筆頭著者・責任著者(Corresponding Author)の論文が Frontiers in Behavioral Neuroscience に掲載されました
写真2:大学ジャーナル オンライン他, 各種メディアでも紹介されています

(掲載日 6月28日)

ヒューマンバイオロジー学位プログラム4年の本多隆利(Takato Honda)さんが筆頭著者、並びに責任著者(Corresponding Author)の論文が、平成28年6月28日付けで Frontiers in Behavioral Neuroscience に掲載されました。

本研究では、光遺伝学(オプトジェネティクス)と熱遺伝学(サーモジェネティクス)と呼ばれる最先端の技術を組み合わせることで、生きた昆虫の脳内に人工的な記憶を植え付ける方法を開発しました。匂いを伝える神経回路は光で、報酬を伝える神経回路は熱によって操作できる遺伝子組み換えショウジョウバエを作製し、独自に開発したデバイスを用いることで、人工的な連合学習の成立を評価することを実現しました。

昆虫からヒトに至るまで、生物種を超えて保存された高次行動「学習・記憶」を制御する神経回路を単一の神経細胞レベルでアプローチできる新たな技術として期待されます。また、この実験手法は神経回路を直接活性化するため、条件付けに要する時間の大幅な短縮が実現したことで、従来の行動実験系を飛躍的に改良することに成功しました。 このような手法は、学習記憶機能に障害をもたらすと推測されるリスク遺伝子等の行動学的解析や、効率的なドラッグスクリーニング等への応用も可能と考えられます。

原著論文

Honda et al., Artificial Induction of Associative Olfactory Memory by Optogenetic and Thermogenetic Activation of Olfactory Sensory Neurons and Octopaminergic Neurons in Drosophila Larvae, Frontiers in Behavioral Neuroscience, 10:137. doi: 10.3389/fnbeh.2016.00137 (2016)

(論文URL) http://journal.frontiersin.org/article/10.3389/fnbeh.2016.00137/full

関連リンク

  • 大学ジャーナル オンライン (University Journal Online)
  • 「光と熱で神経回路を活性化、生きた昆虫の脳に人工的な記憶の形成に成功 筑波大学」
    (記事URL) http://univ-journal.jp/8400/

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