教育方針・カリキュラム

カリキュラム

教育課程

1・2年次

本プログラムは、以下の5つの科目群でカリキュラムを構成する。評価基準を含むシラバスを公開し、評価基準の標準化に組織的に取組む。

(1)基礎科目

「基礎科目」は、「イニシエーション科目」と「基礎科目」、「国際科目」「応用国際科目」で構成される。
「イニシエーション科目」は、「Initiation Seminar イニシエーションセミナー」、「World Science Leaders' Seminar 世界のサイエンスリーダーズセミナー」、「Business Leaders' Seminar ビジネスリーダーズセミナー」「Serendipity in Human Biology ヒューマンバイオロジーのセレンディピティ」から構成され、学生は、世界で活躍する将来のキャリアパスを実現しようとする強い意欲が涵養され、高いモチベーションをもって大学院での学修計画を立案する。

「基礎科目」では、1年次に「Scientific Ethics科学倫理」「Research Planning and Development in Human Biology」「International Discussion on Human Biology I, II ヒューマンバイオロジーの国際討論I, II」「Research Presentation and Discussion 研究発表と討論」「Home Internship 学内企業ラボ実習」などを履修し、ネイティブの教員による授業やインターネットテレビ会議システムを用いた討論などを通じて、世界に船出する準備を行う。

2年次では、「国際科目」の「International Research Rotation 国際研究室ローテーション」「Internship in Oversea Companies 海外企業におけるインターンシップ」「Appropriate Technology 適正技術」「Entrepreneurship Training 起業家マインド育成」を選択し、海外の研究室、企業、地域社会に出向き、初めての環境に適応する能力の育成と錯綜した現実から解決すべき問題を抽出する地球航海型学修を実践する。

(2)専門基礎科目I

「専門基礎科目I」は、「Medical Subjects 医科学」「Molecular Subjects 分子科学」「Mathematics and Computational Science 数学と計算科学」からなる。

「Medical Subjects 医科学」は、「Human Anatomy and Embryology 人体発生学・解剖学」「Human Pathology and Oncology 人体病理学・腫瘍学」「Human Infection and Immunology ヒトの感染・免疫学」「Human Endocrinology and Metabolism 内分泌・代謝学」「Environmental Medicine 環境医学」など日本の医師と同等の水準のヒト生物学の知識を学ぶ。

「Molecular Subjects 分子科学」では、「Biochemistry and Molecular Biology 生化学・分子生物学」「Molecular Cell Biology 分子細胞生物学」「Basic Toxicology 基礎毒性学」「Frontier Science in Drug Discovery 創薬フロンティア科学」など化学物質に関する専門知識とその研究手法を学ぶ。

「Mathematics and Computational Science 数学と計算科学」では、「Mathematics for Biology 生物学のための数学」「Basic Computational Biology 基礎計算生物学」「Application of Information Technology in Science サイエンスにおけるIT の活用」「Computational Algorithms 数理アルゴリズム」「High Performance Computing Technology 高性能計算技術」「Computational Structural Biology and Drug Discovery 計算構造生物学・創薬」「Genomics Database Access and Applicationゲノミクスデータベースへのアクセスと利用」を学び、計算機を応用した生物学研究の演習を行う。実験研究が制限されるヒトを対象とする研究における計算機援用型複合研究法を学ぶ。

(3)専門基礎科目II

「専門基礎科目II」では、 「Gene Engineering and Genetically Modified Mice 遺伝子工学と遺伝子改変マウス」「Epigenome Physiology エピゲノム生理学」「Signal Transduction and Drug Design シグナル伝達と創薬デザイン」「Stem Cell Therapy 幹細胞再生医学」など、ヒト生物学の最新の成果と生命科学の研究方法について系統的に学修する。

(4)ヒューマンバイオロジー専門科目

「ヒューマンバイオロジー専門科目」では、学生個々の専門性を向上させることを目的として、「Basic Experiments in Human Biology ヒューマンバイオロジー基礎実験」「Special Lectures in Human Biology I, II ヒューマンバイオロジー特論I, II」「Special Seminars in Human Biology I, II ヒューマンバイオロジー演習I, II」「Laboratory Training in Human Biology I ヒューマンバイオロジー研究室演習I」「Special Research in Human Biology II ヒューマンバイオロジー実験実習II」「Special Practice in Human Biology I,II,Ⅲ ヒューマンバイオロジー研究 I,II,Ⅲ」を学ぶ。学生が選択した分野における専門知識・技能を深め、研究力を養成するとともに、計算科学を導入して動物実験の成果をヒトに外挿する方法を学ぶ。この段階では、複数の研究室をローテーションしながら学修を進め、複眼的な視野と多様なヒューマンネットワークを構築する。さらには、chemical biology を含む化学や薬学について学び、計算科学との統合により創薬にも繋げることのできる専門知識を深める。

上記の学修を修めた2年修了時にQualifying Examination 1 (QE1)を実施し、以下の項目の実績と研究計画の評価を行う。

  1. (1)世界に貢献するという明確な意志
  2. (2)医師に匹敵するヒトの生物学に関する総論的知識・計算科学の基礎知識
  3. (3)世界の人々と交渉し解決すべき課題を抽出する能力
  4. (4)ヒューマンバイオロジー研究の基礎的素養
  5. (5)主体的に研究を推進できる能力
  6. (6)海外活動の実績

3年次-5年次

3年次から5年次は、各学生がそれぞれの個性を伸ばし、世界をフィールドとして自らの将来のキャリアを確立する時期となる。学生は、「Internship in Oversea Companies 海外企業におけるインターンシップ」」「Appropriate Technology 適正技術」のアドバンストコース(Advanced Internship in oversea companies, Advanced Appropriate Technology,)、「企業家マインド育成・実践コース」(Advanced Entrepreneurship Practice)、「Practical Training of Career Management キャリアマネジメント学習」を履修し、海外の研究室、企業、地域社会での環境に適応する能力の更なる育成と錯綜した現実から解決すべきより具体的かつ高度な問題を抽出する地球航海型学修の実践力を身に付ける。

いずれの場合も、海外の客員教員と産業界または独法研究所からそれぞれ1名以上の副指導教員を選び、メールによる研究報告とインターネットテレビ電話による定期的(1教員毎月1回)な複数国複数分野の複数教員指導により地球航海型学修を支援する。学生には、学振特別研究員と同程度の研究費を配分することにより学生の主体的な研究の実施を促進する。

この間に英語力の強化を進めTOEFL iBT 90 点、TOEIC 860 点相当の英語力を身につける。

学位授与基準

学位は、筑波大学大学院学則に謳われている課程の目的を充足した上で、以下の能力を有することが認定された者に授与する。

  1. (1)世界に貢献するという明確な意志と真摯な態度
  2. (2)国際的な英語力検定試験で保証された英語力
  3. (3)国際社会で自在に交渉することができるコミュニケーション能力
  4. (4)我が国の医師と同水準のヒトに関する生物学の専門基礎知識
  5. (5)生命科学・計算科学・物質科学を駆使して社会が求める課題を自立して解決する能力

これらを認定するためQE1-2および最終試験を行う。

Qualifying Examination 1 (QE1)

2年次修了時に、世界に貢献するという明確の意志、医師に匹敵するヒトの生物学に関する総論的知識、計算科学を中心とした数理物質科学の基礎知識をもって世界の人々と交渉し課題を抽出する能力と、ヒューマンバイオロジー研究の基本技術とこの分野の世界の状況を理解し、研究を推進できる能力の確認と海外活動の実績を評価する。

Qualifying Examination 2 (QE2)

審査においては、地球航海型学修によって修得した地球規模課題を解決するのに必要な目利き力、突破力、完結力を評価する。

  1. A-1 企業における審査で高い評価を得た企画提案書、
  2. A-2 起業を可能にする特許の取得や資金計画を含む事業企画書等、または
  3. B-1 適正技術教育、海外研究室ローテーションなどの成果としての現実的な企画力
  4. B-2 海外企業インターンシップ、企業企画コンペティション等での実績
  5. B-3 プロジェクトマネジメント力(特許取得から組織化・起業に至るまで)

Aは必要条件、Bは1, 2, 3から1項目以上を選択

最終試験

最終試験は、

  1. (1)企業における審査で高い評価を得た企画提案書、
  2. (2)起業を可能にする特許の取得や資金計画を含む事業企画書等、または
  3. (3)学術論文

をもとに口頭発表・質疑応答による。
審査項目は、以下のとおりである。

  1. (1)地球航海を先導できる世界トップリーダーにふさわしい人間力
  2. (2)企画力・独創性(テーマの設定、計画の意義、独創性、実現可能性、期待される成果を説明する能力)
  3. (3)実践における成果(研究・活動成果の質と量)
  4. (4)プロジェクト推進能力(成果の信頼性、結果の意義の理解、計画性)
  5. (5)総括力(結果を重ねて企画提案書または学術論文を構成する能力、論理的で説得力のある文書作成能力、プレゼンテーション能力)

これらを総合的に評価し、ヒトの生物学において、独創的で優れたテーマの設定を行い、博士の学位に相応しい成果が得られ、相応しい体裁にまとめられていること、および当該分野の社会のニーズを理解し、必要とされる実施目的を設定して、自らの力で研究・実践を推進する能力、総括する能力、産業界または学術界から国際的に高い評価を得られる企画書・提案書・学術論文を公表する能力を有すると認められることを合格の基準とする。

カリキュラムの概要

カリキュラムポリシー

本プログラムは、学生が専門的な知識と技能を修め、「専門力」を高めることはもとより、地球航海型学修を中心に、誠実かつ真摯な態度で課題を解決する「突破力」、本質を見極める「目利き力」、適切なチームを編成し様々な意見を集約して意思を統一できる「統率力」を養うよ うに編成している。また、これらによって裏付けされた「完結力」をもって持続可能な社会の実現に向けた営為を先導できる世界のトップリーダー人材を育成する。

履修例

コース概要