教育・研究体制

学生論文

HBP 3年 Dinh Tra Thi Huongさんが筆頭著書となった論文”Truncated Cables1 causes agenesis of the corpus callosum in mice”がLaboratory Investigationに掲載されました

切断型Cableslは脳梁欠損の原因遺伝子

TASマウスの脳梁欠損は導入遺伝子挿入突然変異による可能性が考えられてきましたが、その原因遺伝子や病態発症機構の詳細は不明でありました。本研究において、彼女らは染色体FISH解析により第18番染色体の12Mb以前に外来性遺伝子が挿入していることを同定しました。この外来性遺伝子挿入はマウス内在性の Cablesl 遺伝子に変異を誘発しており、切断型の Cablesl TAS mRNAを発現させていることが明らかになりました。Cables -/- (ヌル変異)マウスを用いた解析は Cablel の完全な機能欠失が脳梁形成に関わらないこと、しかしながら Cablesl +/TAS マウスは Cablesl —/TAS マウスより脳梁欠損発症頻度が有意に低いことが更に明らかとなりました。これらの結果より、TASマウスの脳梁欠損は脳梁形成に関与するCableslの切断型変異分子が引き起こしていることが明らかとなり、新規分子による脳梁欠損発症分子機構の解明が期待されています。
右の図はLaboratory Investigation 3月号のカバーであり、TASマウスの脳梁欠損が紹介されました。

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